米カリフォルニア州が再び深刻な干ばつに見舞われる中、現地で最も収益性の高い作物の一つであるアーモンドの栽培をあきらめる農家が出てきた。アーモンドはカリフォルニア州の人気作物の一つで、大量に輸出され、スーパーマーケットに並ぶ食品にも使用されてきた。しかし現在、同州の干上がった地域の農家は、かんがいができない何千エーカーものアーモンド農園をブルドーザーでつぶし、さらなる木を植える計画を中止して、より高温で乾燥した将来の日々に備えている。昨年始まった干ばつは、米西部のほぼ全域に広がった。地下水の使用制限が迫っていることもあり、カリフォルニア州の60億ドル(約6600億円)規模のアーモンド産業は見直しを迫られている。同州産アーモンドは世界の供給量の約8割を占める。こうした状況は州内の食品セクターを一変させ、農家はどの作物をどこで生産するために水を確保するのか再検討を強いられている。また、貯水池や井戸が干上がっても食料品店の棚に商品を維持しなければならない食品会社の経営陣も、厳しい状況に見舞われている。