新型コロナウイルスの起源に関する調査で、今も解明されていない謎が1つある。研究者らがもはや行方が分からないと話している、あるイタリア女性の存在だ。この女性はミラノ在住の25歳で、2019年11月に喉の痛みと皮膚損傷を訴えて病院を訪れていた。起源の解明に当たっている世界保健機関(WHO)のメンバーはこの女性についての調査を求めている。それと同じ症状が中国・武漢市で見つかったのはその1カ月後のことだ。女性は皮膚サンプルを残しており、その半年後に実施された2度の検査でコロナの形跡が確認された。1月に皮膚学専門誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ダーマトロジー」に掲載された論文で明らかになった。