新型コロナウイルスの感染力の強いデルタ株を巡り、一部の国では中国製ワクチンに対する信頼感が低下している。タイはそうした国の最新例となり、医療従事者に欧米製ワクチンを追加接種すると発表した。タイ保健省は、中国バイオ医薬品会社の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が開発したワクチンを2回接種した医療従事者に対し、3回目としてファイザーとビオンテックのワクチンか、アストラゼネカ製のワクチンを追加接種すると発表した。1回しか接種していない人には、2回目としてアストラゼネカ製を接種する。タイの決定より前にも、中国製ワクチンがデルタ株から守るのに十分な効果があるのか疑念を示す国が出ていた。インドネシアは先週、医療従事者にモデルナ製ワクチンの追加接種を提供すると発表した。同国保健省や医師団によると、医療従事者のおよそ9割がシノバックのワクチンを2回接種しているが、数百人が新型コロナに感染し、ウイルスが猛威を振るう中で医療現場の人手が足りなくなっているという。
中国製ワクチンに強まる疑念、欧米製で追加接種も
デルタ株への有効性データ示さない中国、タイなどで感染拡大
有料会員限定
あなたにおすすめ