米半導体製品大手ブロードコムによる米SASインスティテュートの買収交渉が打ち切られた。SASの創業者らが身売りについて考え直したためだという。事情に詳しい関係者が明らかにした。SASは株式非公開で、企業向けの分析・ビジネスインテリジェンス・データ管理ソフトウエアを手掛けている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は12日、ブロードコムがSASの買収に向け協議を行っており、SASの企業価値は150億~200億ドル(約1兆6600億~2兆2100億円)と評価されていると報じた。関係者によると、数十年前にSASを共同設立し、今も経営を担うジム・グッドナイト氏とジョン・サル氏はこの報道後に翻意し、ブロードコムに身売りしないことを決めた。SASの新たな買い手候補が現れるかどうかは定かでない。