2018年夏、中国・新疆ウイグル自治区の少数民族ウイグル族の実業家、サディル・イーライ氏は、希望にあふれていた。自身が経営する不動産事業は大きな利益を上げており、娘には米マサチューセッツ州に家を買ってあげると話していた。イーライ氏はその後、分離主義者との疑いがかけられ、新疆の刑務所制度のブラックボックスへと消えた。「夫は政治には関わっていない」。妻のマリア・モハマドさんはこう訴える。最後にイーライ氏と連絡を取ったのは拘束される直前の2018年6月のことだという。彼女は夫が裕福な実業家で、影響力を持っているため、脅威だと見なす当局に標的にされたと考えている。新疆自治区の政府はコメントの要請に応じていない。
ウイグル実業家の逮捕続出、「橋渡し役」が一転
かつて新疆では経済発展に貢献する起業家が称賛されていたが、習近平体制下で方針転換
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