濃口から薄口へ…駅そばの味が東西に分かれる境界駅はどこか?写真はイメージです Photo:PIXTA

話題の新刊書『おもしろ雑学 日本地図のすごい読み方』からの抜粋で、日本全国、北から南まで、日本地理の知られざる仰天知識を紹介していく。今回は、「境界線」にまつわる興味深い話題を2編お届けする。

関東風から関西風へ、
駅そばの味が一変する境界駅

 駅そばを食べるのが楽しみという人がいる。出張がてら、つい駅そばに立ち寄ってしまうらしい。つゆの違いもさることながら、卵のあしらいや薬味などにも違いがあり、同じそばでも千差万別の世界が広がっているというのだ。

 駅そばには、大きく東と西に分けられる境界線がある。

 つゆに関していえば、「東の濃口、西の薄口」が端的な例だろう。東はカツオ出汁を使った濃くて甘い味わいが特徴である。それに対して、カツオ節以外のサバ節、ウルメ節、煮干しなどを使って出汁をとるのが関西風。これら出汁に関東では濃口しょうゆ、関西は薄口しょうゆで味つけする。

 ある専門家によると、つゆの境界線は、東海道本線の関ヶ原駅で分かれるという。東海道新幹線の場合は、米原駅から西が関西風になる。つゆの色も変わるので一目でわかるようだ。