石油輸出国機構(OPEC)とロシアを中心とする協力産油国は、いつもであれば市場をはらはらさせるのを好むが、今は手の内を明かしている。そうした予測可能性には、それなりのリスクが伴う。アラブ首長国連邦(UAE)は今月に入り、自国の生産枠を巡って交渉を頓挫させていた。だがOPECプラスは18日、2022年9月にかけて毎月、全体で日量40万バレルずつ生産量を引き上げることで合意した。期間終了までには、ベースラインとなる水準から抑えている日量580万バレルの減産が全て解除されることになる。減産緩和のペースはOPECの予測に一致する。OPECは2022年末までに世界の石油需要が新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復するとみている。