ひろゆきが教える「仕事ができない先輩への対処法」ベスト1ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、テレビやYouTubeで圧倒的な人気を集める、ひろゆき氏。
29万部の大ヒットを記録しているベストセラー1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

目の前の人の「過去」を想像してみよう

 若い人からの質問でよくいただくのが、「無能な上司に悩んでいる」「使えない先輩に腹が立つ」というような悩みです。

 現場のことをよく知っているのは、管理職より一般の平社員であることが多いので、ついイライラしてしまうのでしょう。

 あなたが「無能だ」と思っている人も、実は昔は優秀な平社員だった可能性が存分にあります。それが評価されたから今のポジションに着いているのでしょう。

 ただ、若い人にとっては、上司が昔にどれだけ優秀だったのかを確かめる術がありません。昔の自慢話を聞かされてもたまったもんじゃありませんよね。

 だから、まずはその先輩の「過去」を想像してみることです。「この人は、今は無能に見えるけど、たぶん昔は優秀だったんだろうな」と考えてみてください。それに、あなただって、この先、出世して管理職や上司の立場になったとしたら、下の人たちから無能に見られる可能性だってあるんですからね。

対処法は「長いスパンで考えること」

 僕の場合なら、「生暖かい目で見守る」と思います。あまりイライラしてもしょうがないですからね。直接、言いくるめようとしたり、議論をふっかけても仕方ありません。

 無能な上司にも「プライド」があります。「自分に話を通してないじゃないか」「飲み会に来るべきだ」などと、自尊心が傷つけられることを恐れています。

 だから、テキトーに付き合うようにしてみてください。広い心で、褒めたりしてみてください。対等な相手として向き合うのではなく、割り切って接することが大事です。

 僕なら、徹底的に褒めます。「すごいっすね」「さすがっすね」と言っておけば、いろいろなことがスムーズに進みます。振られた仕事も完璧にこなしてみてください。「あなた自身が成長して先輩を超えることこそが、最大の復讐です」から。

 周りの人が「無能だ」と気づけたときは、後から一気に追い抜けるチャンスを見つけたということです。1年やそこらで見返すのではなく、5年、10年のスパンで考えるようにしましょう。地道に仕事をこなしていると、いつか追い抜くときがきますから。

 いくら年功序列だからといって、全員が順番に出世するわけではないでしょう。若手のときは、イライラを自分の仕事にぶつけてください。上に文句を言ったって相手にしてくれませんし、逆に面倒くさいやつだと思われます。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、29万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。