今月19日の米金融市場はビデオ再生を見ているようだった。新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」の流行で経済が大打撃を受けることへの懸念が広がる中、米国株は一時2%を超える下げを演じた。原油価格は7.5%安とこの1年で最大の下落率を記録した。ちょうど昨年2月から3月にかけてと同じように、航空、石油・ガス、クルーズ船、ホテル、ショッピングモールが売られた。食料品スーパー、ネット通販、製薬、テクノロジー、パーソナルケアは値上がりするか横ばいだった。昨年、市場がパニックに襲われた際もこれらのセクターは比較的好調だった。なぜだか急に、過去の実績が未来の結果を保証しているような気になってきた。しかし実際はそうではないことを投資家は常に肝に銘じるべきだ。
なぜ投資家は「過去の実績」にとらわれるのか
市場では決して歴史は繰り返さない
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