【香港】中国はデジタル人民元の開発に向け、キャッシュレス化の草分け的存在であるアント・グループとテンセントホールディングスに支援を求めている。  中国人民銀行(中央銀行)はここにきて、デジタル元の実証実験を加速している。だが、これまで時間をかけて決済サービス網を築き上げてきたアントとテンセントにとって、中央銀行デジタル通貨(CBDC)は自社サービスの脅威となりかねなず、両社は難しい状況に置かれている。巨大なユーザー層を失いかねないリスクを冒しながらも、当局に協力せざるを得ないためだ。中国では14億人に上る国民の大半が、モバイル決済で少なくともいずれかのサービスを利用している。