半導体不足の影響がアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」にも波及しつつある。
サプライチェーン(供給網)の世界的な混乱はここにきて、アップルやテスラも巻き込もうとしており、部品確保で他社をしのぐ大手企業でさえ、半導体危機を免れられないことが浮き彫りになっている。
アップルは27日、7-9月期には供給制約がスマホにも広がるとし、36%の増収となった4-6月期から伸びが鈍るとの見通しを示した。アップルは今秋の新型iPhone発売に向けて準備を進めている。
ティム・クック最高経営責任者(CEO)は決算後の電話会見で「まずは四半期ごとに対応していく。どのような状況に直面しても影響緩和に向けてできる限りのことをする」と述べた。
4-6月期のiPhone売上高は、競合のスマホメーカーが部品確保に苦戦する中で50%伸びた。電気自動車(EV)大手のテスラも4-6月期に過去最高益をたたき出している。生産に支障をきたしている他の自動車メーカーを尻目に、納車台数が前年同期から倍余りに伸びたためだ。