津波は30~40年に一度は来る定期便

  私たちが子どもの頃は「津波は30~40年に一度は来る定期便だと思っておけ」と教えられていました。
  私自身、小学校の頃にチリ津波に遭っていますし、その時から「どうせ来るんだよ」と言われて育っていました。だから(311の)津波が来た時は「ああ、来たな!」という感じでした。

  今ある商店街に一人暮らしのおばさんがいたんです。その人を連れて「逃げるよ」と言って、二人でゆっくり逃げて間に合いました。今回だけは絶対来るなと思っていました。ただ、ここまで大きいものが来るとは想像していませんでした。次の日に見にいったら、何もなくて。

  震災当日の夜の星空はものすごいキレイでした。
  寒かったし、雲がなくて、よく晴れていました。それ以上に、停電で陸に明かりがなくて。一面の星空を眺めていました。今思うと、写真をとっておきたかったなと。

  定期便といえば、先日、九州の放送局の人が取材に来ました。
  九州も先日の台風で大変な被害を被ったと話をされていました。
  大船渡の場合、チリ津波を入れなければ、津波は約70年ぶりだったんです。一方の九州は毎年台風が来て、場所によっては壊滅的な被害を受ける。たしかに、毎年必ず来るというのはきついなーと思いました。70年に一度なら、その時逃げればいいんだと。