視界に解散・総選挙、責任感はまるでなし
トンズラを決め込むであろう小池知事

 こうした厳しい東京都の状況をよそに、当の小池知事が見据えているのは「国政復帰」の4文字であることは、おおよそ間違いない。菅義偉政権の支持率が30%台と危機的な水準に落ち込む中、「なんとしても大会を成功」させ、コロナ拡大をワクチンの普及で抑え込んだ先に小池知事の目に入って来るのは、秋の解散・総選挙である。

 しかし、五輪開催都市のトップとして責任を全うするとは、事後処理まで確実にやり遂げ、都民に納得のいく説明を行うことではないか。

 五輪の大赤字を都民に押し付け、コロナ対策を途中で投げ出したまま、後のことは次の知事さんヨロシクとばかりにトンズラを決め込もうとするとは、一体何ごとか。いつものことだが、小池知事の言動から、政治家として本来有しているべき覚悟や責任を感じることは、みじんもない。