自動車貿易Photo:PIXTA

日米貿易協定“後半戦”のめど立たず
米国の自動車関税撤廃は先送りのまま

 安倍、トランプ政権時代の2019年に妥結した「日米貿易協定」の“後半戦”が始まらない。

 事実上の日米間のFTA(自由貿易協定)として交渉が行われたが、米国の自動車関税撤廃などは先送りされた。20年1月に発効したこの協定は「第1弾の合意」とされ、日米は積み残した課題を「4カ月以内」に決着させる必要があった。

 その期限はとうに過ぎてしまったが、日米が新たに交渉を始める気配はなく、このままでは国際ルール違反の可能性が高まる。

 通商交渉ではこれまでも国民への「不誠実な説明」を何度も見せつけられてきたが、この日米貿易協定もその系譜に名を連ねることになりそうだ。