コロナ禍が続く中、今年もお盆がやってきました。リーズナブルながらも華やかに食卓を演出してくれる回転ずしは、お休みの時期に大変重宝されます。そんな中、今年は、マグロを推している回転ずしチェーンが多いのだとか。それはなぜなのか。また、マグロの選び方で気を付けておきたい点とは。東京海洋大学非常勤講師でおさかなコーディネータのながさき一生さんが解説します。
今年もコロナ禍で迎える書き入れ時
回転ずしの今年のお盆事情
お盆は回転ずしにとって書き入れ時の一つです。ただ、新型コロナウイルス感染拡大によって、回転ずしを取り巻く事情は大きく変わりました。
コロナ前までは右肩上がりを続けていた回転ずし市場でしたが、2020年度は業績を落とす企業も多数ありました。帝国データバンクが今年2月に出したレポートによると、2020年度の回転ずし市場は前年度比約3%減の7200億円前後にとどまるということが伝えられています。
ただ、その一方でテークアウト需要は伸びました。回転ずしは元々テークアウトも行っていた業態だったため対応も早く、他の外食に比べると「巣ごもり消費」のニーズをうまく取り込めたともいえます。
特に、業界最大手のスシローは、デリバリーや非接触で持ち帰りができる「自動土産ロッカー」の導入スピードを上げました。業績も好調で、2020年9月期は過去最高の売り上げを達成しています。