ヘアケア商品に使える原料の基準は厳しい

 ヘアケア商品は、化粧品原料、医薬部外品原料、医薬品原料に登録されている原料のみを使って作られています(例外もありますが、特殊なケースですので、ここでは触れません)。

 食品と比べて、化粧品は効能を求めて購入されることが多いため、ある意味では、食品原料の登録よりも、化粧品原料の登録の方が、安全面や品質基準が厳しいとも言われています。

 現在、日本の法律では、重大なアレルギーや肌トラブルを引き起こす商品を出してしまった場合、化粧品を販売した後に全責任を負うのが製造販売業者(製造販売元)です。品質管理項目は製品により様々で、pHなどの物性値、においや色などの官能検査、菌検査など多岐にわたります。

 そのような厳重な管理体制のもと、安全な原料のみで作られた化粧品の中から、少しの期間使用しただけで一気に髪の毛が抜け落ちるような危険な商品が出てくるはずがないのです。

 もしも、何か商品を変えて、一気に抜けたのかも? とクヨクヨしていたら、それはあり得ませんので落ち込まないでくださいね。

 美容院で使用するパーマ液やカラー材など、頭皮への刺激が明白な商品の中には、美容師さんの肌荒れの原因になっているものもありますが、そういった商品でさえも、たまに使用する程度であれば、毛髪が一気に抜けるということはありません。

 ただし、一気に抜けることはないとしても、粗悪な商品には弱い脱毛作用のある成分が含まれている恐れがあり、使い続けることによって髪の毛が少なくなったり、弱ってしまったりする可能性はゼロではないと考えています。そのため、髪の毛を大切にしたいと思うのであれば、安心して使える安全な商品、化学的な合成原料よりも自然な原料から作られた商品を選ぶことが重要です。

本当にいい商品はどう選ぶ?

 数多くの相談者さんの髪の状態を改善してきた私の集大成である新刊『髪が増える術 成功率95%のプロが教えるすごいメソッド』では、あなたの体質を知るためのチェックリストを設けています。

 髪の状態を良くしようと思うなら、まずは自分がどんな体質なのか知ることが大切です。そこから、体質&悩みに効果のある原料を選びましょう。

 たとえば、本当にいい成分が入ったシャンプーの選び方など、本書の一部をダイヤモンドオンラインで公開しています。ちょっとのコツを知るだけで、髪を元気にすることができますので、遺伝や手遅れだと諦めるのではなく、ぜひご覧ください。

[著者] 辻敦哉(つじ・あつや)
1979年、埼玉県浦和市生まれ。埼玉県理容美容専門学校卒業、東京文化美容専門学校卒業、ロンドンTONI&GUYアカデミー修了。2006年リヴォーン株式会社入社。シブヤ西武「THE REV-OWN」店長、営業推進部長を務める。独自の高い技術が、ゴッドハンドとして業界を賑わす。その後独立し、2011年にヘッドスパ専門店「PULA(プーラ)」をオープン。95%以上の人たちの髪のコンディションを改善して超人気店となり、半年以上予約がとれないほどに。2018年に「カラダの内側から髪を元気にするラボ」を立ち上げ、病的な脱毛症を改善する技術を提供している。2017年にはその実績が評価され、アジアの優れた起業家に贈られる「アジアゴールデンスターアワード2017」で、日本人で2人だけのマスター大賞を受賞した。テレビ、ラジオ、雑誌など様々なメディアにも出演する。プーラ式ヘッドスパ専門店の全国展開のために、ヘッドスパプロデューサーとしても活動中。2021年7月現在、埼玉、神奈川、栃木、愛知、兵庫に店舗がある。自身もシャンプーや養毛剤など、ヘアケア商品の開発及び販売をしている。https://www.pula-product.com/