中国国営メディアは混迷を極める米国のアフガニスタン撤退を巡り、世界における米国の威信低下を示す新たな兆候だとやゆしている。一方で、中国はタリバン支配下のアフガニスタンとの関わり方を慎重に検討している。中国外務省は17日、米メディアが新たな「サイゴンの瞬間」として描いた様子を引用した。国営新華社通信は前日、ベトナム戦争のサイゴン陥落時と今回のカブールで米政府職員を避難させたヘリコプターの写真を並べ、「歴史は繰り返す」という言葉とともにツイートした。専門家によると、中国指導部はそれでも、西方の隣国で米国が大きな存在感を示してきたここ20年、ほとんど傍観者に徹してきたことから、経験に乏しい不安定な政治状況に踏み込むことに慎重になっているようだ。