ジェフ・ベゾスPhoto:123RF

アマゾンは組合活動や税金徴収を、経営を妨害する“不当な行為”ととらえている節がある。法人税や米国内の売上税を支払わないように死力を尽くすアマゾン。それはベゾスが創業前から温めてきた企業成長の“秘策”だった。しかし、その姿勢はアメリカや日本などの各国政府と摩擦を起こしてきた。
※本稿は、横田増生著『潜入ルポamazon帝国』(小学館)の一部を再編集したものです。

アマゾンジャパンが
売上高を10分の1に圧縮!?

 2000年に日本で業務を開始したアマゾンジャパンが、日本でいくら納税したかがわかる年が1年だけある。14年だ。

 官報に、アマゾンジャパン株式会社とアマゾンジャパン・ロジスティクス株式会社の14年12月期の決算公告が発表されている。

 アマゾンジャパンの売上高は316億円強で、法人税が4億5000万円強。さらに、アマゾンジャパン・ロジスティクスの売上高は582億円で、法人税が6億円強。

 2社を合計すると、売上高が899億円強で、法人税が約10億8000万円――となる。

 ここで、「おやっ!? ちょっと変だぞ」と気づいた方もいるだろう。

「アマゾンの日本での売上高が、900億円弱というのは、数字が一桁少ないんじゃないのか」と。