京浜東北線より西側を選ぶべき

 最近、ゲリラ豪雨や線状降水帯のような、局所的に異常な雨量が観測されることが多くなった。こんなときに役立つのが、標高図である。デジタル標高地図では、水害リスクを瞬時に判断することができる。最近の水害では川の氾濫が多く見られるが、堤防決壊が起こると荒川周辺はゼロメートル地帯であり、大災害が予測されている。

 私は安全性の目安として「京浜東北線よりも西側を選ぶこと」を推奨している。特に、不動産投資される方には、利回りが低くなっても、この主張を譲らないようにしている。利回りが高いところは、それだけ災害リスクが高いところだと思った方がいい。

 この標高図と同様の絵になるものとして、液状化予測図がある。

 地盤が古くからの台地なのか、川などの沖積によってできているのかは、その成り立ちからリスクが最初から異なることを端的に表しているといえるだろう。

 この他、地震の影響想定も東京都では行っている。これには、立川断層もあり、現在想定される大地震が網羅されているので、心強い。ここまで充実させている行政は珍しい。こうした自然災害の被害予測地図を「ハザードマップ」と呼ぶ。

 読者の居住地については、「ハザードマップ+地名」で検索して、確認してみたらいかがだろうか。なおハザードマップのポータルサイトでは、日本全国をカバーしている。洪水、土砂災害、高潮、津波のリスク情報、道路防災情報、土地の特徴、成り立ちなどをまとめて、地図や写真に自由に重ねて表示できるようになっている。