「今後、日本人も接種証明アプリがないと飛行機も乗れないし、カフェも入れなくなるかもしれない」という話が中国在留邦人の間でささやかれている。
中国在住の外国人向けの新型コロナワクチン接種は今年3月末から始まった。当初は中国国産のシノファーム製とシノバック製ワクチン(ともに不活化ワクチンタイプ・2回)、現在は、同じく中国国産のカンシノ製(ウイルスベクタータイプ・1回)ワクチンも追加されて接種されている。接種するワクチンの種類を選ぶことはできず、外国製ワクチンはそもそも選択肢にない。
規定回数の接種が終わると接種証明書がスマートフォン向けアプリで提供され、このアプリを日常生活で表示する機会が増えている。
中国人はワクチン接種状況がマイナンバー相当の身分証にひも付けられているので、スマホを持っていない高齢者は病院で身分証を示して紙の接種証明書を受け取ることになる。
結果、「スマホがないとますます生活できなくなった」と話す中国人が増えた。
中国は都市部での接種率が高く、18歳以上の市民ではおおむね8割を超えていると発表している。それでも日本同様に若年層の接種率が低いため、上海の一部の地域では、接種が完了すれば1000元(約1万7000円)をインセンティブとして給付する地域も出てきている。