さらに、ワクチンに関連した詐欺のみならず、なりすまし電話による犯罪も横行。これまでは高齢者をターゲットにした「オレオレ詐欺」が主流だったが、近年はより多様化しているという。ジェフ・クオ氏に主要な事例を挙げてもらった。

迷惑電話アプリ「Whoscall」運営会社CEOのジェフ・クオ氏迷惑電話アプリ「Whoscall」運営会社CEOのジェフ・クオ氏

「警察官になりすました詐欺では、『銀行口座の暗証番号が流出したので、新しい番号が必要です。後ほど銀行職員が伺うのでキャッシュカードを用意してください』といった内容の電話が突然かかってきます。その後銀行員と名乗る男が自宅にやってきて、被害者が目を離した隙に偽物のカードが入った封筒と本物のカードが入った封筒をすり替えるといった手口で盗みを行います。また、役所の職員を名乗る者から『過去に利用したサービスの使用料金が支払われておらず、先方から起訴されています』と電話で通告され、役所の職員だから間違いはないだろうと焦り、言われるがままにお金をだまし取られてしまうケースもあります。いずれも高齢者に限らず、若い世代の被害者が多いのが特徴です」

詐欺電話の多くは
平日午前9時から午後6時

 高齢者のみならず、幅広い年代で被害者が急増している特殊詐欺。被害に遭わないためには、詐欺グループが用いる常套句や電話がかかってきやすい日時を把握する必要がある。ジェフ・クオ氏によると、詐欺電話の約7割は午前9時~午後6時の時間帯にかかってくるとされ、発生率は休日よりも平日の方が3割近く高いという。

「最近は詐欺グループが行政機関や企業を装うパターンが増えており、休日に電話をかけると信ぴょう性は下がりますし、少額の場合は土日でもATMで出金できますが、額が大きいと銀行の窓口でしか引き出せないため、“かけるなら平日”、ということになるのでしょう。それに加え、リモートワークに勤しみ、週日の昼間でもプライベートの電話に出る人が増えたことも、平日の昼間が狙われやすくなっている要因です」