定年まで働くなんて無理……ならば、生涯賃金2億円を株式投資で稼いでしまおう! そう決意した入社3年目、知識ゼロの状態から株式投資をスタートした『割安成長株で2億円 実践テクニック100』の著者・現役サラリーマン投資家の弐億貯男氏。年間平均利回り30%で資産を増やし、当初の計画を前倒しで2億円達成! 現在も資産を増やしている。忙しいサラリーマンでも真似できる「100の実践ノウハウ」を徹底伝授!
つねに3年後の業績を見据える
アメリカの資産運用大手フィデリティが2003年から2013年までの10年間で顧客を調査したところ、もっとも運用パフォーマンスが良かったのは「すでに亡くなっている人」、その次に成績が良かったのは「運用をしていることを忘れている人」だったそうです。
中長期投資の優位性を示すエビデンスとして、ネット上でもよくとり上げられるエピソードです。
中長期投資というと、10年とか20年といったロングスパンでの投資を指すと思われがちです。
私は中長期投資を得意としているものの、長くても3年を目安にするようにしています。
フィデリティの調査のように、死んでからも持ち続けたら、株価が上がって儲かる銘柄もあるでしょう。
でも、それでは宝の持ち腐れになってしまいます。
それに、10年後、20年後に、投資先企業の業績と株価がどうなっているかは、最新のAI(人工知能)でさえわからないでしょう。
新型コロナウイルス感染拡大のような想定外の社会情勢や天変地異などにより、業績が激変することも考えられますし、会社が倒産して株式の価値がゼロになることだってあり得ます。
2007年に一時4000円を超えていた東京電力ホールディングス(9501)の株価は、4年後の福島第一原子力発電所の事故後、200円台にまで下落。
それから10年後の2021年(8月4日時点)でも、株価は200円台です。
株式投資は、先行きがまったくわからない10年後の未来ではなく、多少なりとも予測がつく3年先の未来に対して行うべきです。3年先ならIR情報などから業績を見通せますし、自分なりに想像力を働かせることもできます。
私が長く持ち続けている銘柄は、10年後、20年後を見据えているわけでも、ほったらかしにしているわけでもなく、つねに3年後の業績を見据えて検討・分析を重ね続けているものなのです。