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会社員の多くは、60歳と65歳というたった5年の間に2回も「収入ダウンの崖」に直面する。この“崖”で老後破綻に陥る家庭の典型は、夫が「男のメンツ」に縛られてしまうケースだ。そこで今回は、そうならないために収入ダウンの崖を克服するための4つの方法を解説する。（ファイナンシャルプランナー、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵）
再雇用直後に収入が
大きくダウンすることを知っておく！
前回は『年収1000万円でも再雇用直後の手取り月収は15万！60歳「収入激減」の衝撃』と題して、定年退職以降の「収入ダウンの崖」を具体的に試算し、解説した。
試算は、定年前に年収800万円だった人が再雇用後に月収25万円（年収300万円）になるケースと、1000万円だった人が月収30万円（年収360万円）になるケースの二つ。再雇用直後の手取り月収は、それぞれ14万円と15万円という結果になった。60歳で直面する「収入ダウンの崖」は、思いのほか深い。
再雇用直後は、給与が高かった時の社会保険料や住民税が天引きされるため、手取り月収は本来よりも少なくなるという「カラクリ」がある。給与振込額は「再雇用直後」が最も少なく、その後「4カ月目以降」「定年の翌々年6月以降」のタイミングで徐々に天引き額が減り、手取りが増える試算となった。ぜひ、前回の記事で試算表を見ていただきたい。
再雇用期間が5年で終了し、65歳から年金だけの収入になると、二つ目の「収入ダウンの崖」がある。たった5年の間に2回も直面する「収入ダウンの崖」。会社員として長年安定した給料を得ていた人ほど、大きなダメージを受けることになる。今回は、上手に「崖」を乗り越える方法をお伝えする。
