「焼き芋」といえば温かい状態のものが主流だが、ことコンビニにおいては、数年前から「冷やし焼き芋」なる商品を見かける頻度が高くなった。思えば、焼き芋を取り扱っているコンビニは少ないが、なぜ各社がそろって「冷やし焼き芋」を取り扱うのだろうか。(清談社 鶉野珠子)
コンビニエンスストアが
焼き芋を売らない理由
「焼き芋」というと、軽トラックやリヤカーで販売しているイメージが強い人も多いだろう。時代が進んだ今、焼き芋を店頭で販売するスーパーなども増えてきた。さらに驚くことに、最近のコンビニには「冷やし焼き芋」なる商品が登場してきている。その名の通り、焼き芋を冷やしただけの、ごくシンプルな食べ物だ。
「コンビニに冷やし焼き芋が並ぶようになったのは、2018年頃から。同時期に焼き芋専門店でも冷やし焼き芋を取り扱い始め、冷やすことで増す“ねっとり感”が人気になりました。そのトレンドをコンビニもくんだのでしょう。コンビニははやっている商品をいち早くピックアップして店に置くのが得意ですからね」
そう解説するのは、コンビニ研究家の田矢信二氏。だが、コンビニが焼き芋ではなく、あえて冷やし焼き芋を置く理由とは、いったいなんなのだろうか。