定年まで働くなんて無理……ならば、生涯賃金2億円を株式投資で稼いでしまおう! そう決意した入社3年目、知識ゼロの状態から株式投資をスタートした『割安成長株で2億円 実践テクニック100』の著者・現役サラリーマン投資家の弐億貯男氏。年間平均利回り30%で資産を増やし、当初の計画を前倒しで2億円達成! 現在も資産を増やしている。忙しいサラリーマンでも真似できる「100の実践ノウハウ」を徹底伝授!

【弐億貯男の株式投資で2億円】<br />銘柄ごとに利益確定の<br />「期待値」を決めておくPhoto: Adobe Stock

やってはいけない損切りの方法

相場観が育たないうちの損切りは、20%値下がりしたら一度撤退するといったルール化が有効なケースもありますが、利益確定には機械的なルールを設けず、できる限り遅くするように意識しましょう。

そもそも毎月安定した収入がある会社員は、利益確定を焦る必要はありません。

それなのに、損切りと同じように、株価が20%上がったら利益確定するというふうに一律にルール化すると、その後、株価がさらに上昇して大きな含み益を得る機会を失うことも考えられます。

やはり利益確定は一律に決めるのではなく、株式を買うときに、「この銘柄はプラス30%まで売らない」とか、「この銘柄は2倍になるまで持ち続ける」といった具合に銘柄ごとに利益確定の水準を決めておきます。

これは銘柄ごとの「期待値」のようなものであり、期待値を超えた段階で、利益確定するか、継続保有するかをあらためて考えてみると良いでしょう。

「利益確定は遅く」が大前提ですが、資産が少ないうちから、「株価が2倍になるまで絶対に売らない」などと考えないほうがいいです。

それだと現金買付余力が増えないので、新しい有望な銘柄が買えなくなります。

「この株は2倍株に育つポテンシャルがあるな」「この銘柄は30%値上がりしたら儲けモノだ」などとメリハリをつけて考えることが大切です。私も「テンバガー」と呼ばれる10倍株を実現できたのは1回だけ。

現実には、期待値に応じてプラス30%~100%(2倍)での利益確定を重ねて、運用益の再投資で資産を増やしてきました。

やってはいけないのは、損切りしたタイミングで、「含み益がある銘柄を売って損を相殺しよう」とすること。

その気持ちもわかりますが、そんなふうに損益のバランスをとっていたら、資産は一向にプラスになりません。

損切りのタイミングと利益確定のタイミングは、分けて考えるようにしましょう。