アーキテクト思考に求められるのは「抽象化能力」

 では、そのようなアーキテクトが身に付ける必要がある「アーキテクト思考」とは、どのようなものでしょうか?

 それを実践する「アーキテクト」像を一枚の絵で表現すれば下図の通りになります。

 全体を俯瞰して抽象化してゼロベースで構想を練って、新たな場としての世界観を構築するためのアーキテクト思考。それを一言で表現すれば「抽象化思考」です。

 目に見える具体的な事象から、目に見えない抽象の世界を俯瞰して描き、個別の構成要素に関係性を与えて全体の構造を作り上げる力です。これは、目に見える世界において更地に建築物を構想するのに類似しています。