ひろゆきが語る「ファッション感覚でSDGsを語る人の愚かさ」ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
全国のベストセラーランキングで続々と1位を獲得し、34万部を突破した著書1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

世界の足並み

 いま、世の中では、「SDGs(持続可能な開発目標)」が叫ばれています。ビル・ゲイツ氏もこれから取り組むテーマとして掲げていますし、各国が一丸となって取り組んでいます。

 日本でも、レジ袋やプラスチックストローの削減が始まりました。身近に感じることも多くなったことでしょう。

 しかし、僕は、世界の足並みは揃わないのではないかと思っています。

沈む船の中にいる

 日本のように、すでに豊かさを実現した国であれば、エコを考える余裕はあります。ただ、そういう豊かな国ばかりではありません。これからどんどん産業を発展させていきたい国だって多くあります。

 そんな国に対して、「いや、環境を守ろうよ」と言ったところで、「ちょっと待ってよ。あなたたちはずるい!」と返されるのがオチです。

 世界全体がまとまらないのに、日本の中で取り組む人が少し現れたところで、焼け石に水です。大企業に限らず、中小企業やベンチャーも、揃いも揃って「SDGsだ、SDGsだ」と叫んでいます。どうもファッション感覚で言っているようにしか見えません。

 これって、沈没しているタイタニック号の中で、一生懸命トイレ掃除をして、「いいことをした!」と満足しているようなものです。船に乗ることを諦める、つまり経済発展を諦める道か、世界の人口を減らしていくディストピア的な解決策しかないような気がします。

上流での解決策を

 ということで、個人のエコに対する取り組みは、別に悪いことではないのですが、問題解決のためには、もっと上流の段階で解決策を考えるほうが早いでしょう。末端にいる私たちが、ちょっとファッション感覚で取り組んでも仕方ありません。

 あるいは、経済成長を諦めて、ダラダラと少ないお金で暮らすことに生活をシフトするかです。まあ、その考えも、じわじわ増えていくかもしれませんが、多数派になることはなさそうです。

 中途半端に取り入れるより、いっそ根本的に考え方を変えるか、そのまま何もせずにトップの判断を期待するか。その二択でいいように思うのですが、みなさんはどう考えますかね?

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。