岸田首相
岸田新政権が取り組むべきはウィズコロナでの経済の着実な再開・再生と構造問題への着手だ Photo:Pool/gettyimages

岸田新政権が意識すべき
「ウィズコロナ・フェーズII」移行

 10月4日、岸田文雄新政権が発足したが、今後は臨時国会での論戦を経て衆院解散・総選挙になだれ込むことになる。コロナ・パンデミックを経て内外情勢が大きく変わるなか、日本は全般的な政策再構築が求められている。

「経済重視」を掲げる新政権にとっては、「ウィズコロナでの経済再生」と「コロナ禍があぶり出した構造問題への着手」が経済財政政策の優先課題だ。

 米中対立下の国際関係再構築や少子高齢化への対応ほか、デジタル化の加速、そしてカーボン・ニュートラル実現と、日本が抱える課題はあまりにも多く、付け焼き刃では解決しない難問ばかりだ。

 成長と分配の好循環(「新しい日本型資本主義」)による家計所得引き上げ(「令和版所得倍増」)の具体化が新首相が掲げる経済政策の本丸だろうが、そのための地盤固めとして、新政権はまずは2つの視点から「5つの優先課題」についての政策を早急に具現化することだ。