
9月29日に行われた自民党総裁選で岸田文雄前政調会長が勝利し、第100代の首相に就任することが確実となった。
岸田氏は総裁選後の記者会見で経済政策重視を改めて強調したが、総裁選で掲げた「令和版所得倍増」や「成長と分配の好循環」を実現できるのかどうかは、いくつかのことがカギを握る。
とりわけ重要なのは、コロナ禍からの経済が完全に正常化するまで、公約の「分配重視」より経済成長を優先し、いかに増税を我慢するかだ。
最優先は新型コロナ対策
医療ひっ迫では経済正常化困難
新政権の課題として、まずは新型コロナウイルス対策が最優先となるだろう。
いくらマクロ安定化政策で経済活動を活性化させようとしても、コロナ感染により医療現場がひっ迫してしまっては、行動制限を余儀なくされ、経済の正常化どころではないからだ。