「2021年もっともブレイクした人」と言っても過言ではない、ひろゆき氏。
彼自身、今のブームをどのように捉えているのか。どのような戦略があったのか。
また、今後ブレイクするための条件は何なのか。
全7回にわたって、本人が自ら語る「ひろゆき徹底解剖」をお送りする。第4回目は、ひろゆき氏が「絶対に炎上しないカラクリ」について語る。(構成:種岡 健)
「ファン向け」と「一般人向け」
――前回、炎上するのはすべて「オフレコ発言だ」ということを話しましたね。その真意について、教えてもらえませんか?
ひろゆき氏:政治家の問題発言は、大体がクローズな「後援会」であることが多いですよね。あるいは、インフルエンサーは、ファンに向けたオンラインサロンやYouTubeライブであることが多いです。
つまり、「一部の人に向けた発言」が、大衆にさらされることで、「それは問題だ!」と騒ぐ人が現れてしまう、という構図です。
目の前の人たちにサービス的に口が滑ってしまった言葉が、一人歩きしているんですよね。世の中の炎上は、ほぼこれです。
――なるほど。それでいうと、ひろゆきさんの場合は、ファンに向けて発言していませんもんね。
ひろゆき氏:はい。僕は、自分のYouTubeライブだろうと、ABEMAの番組だろうと、地上波の番組だろうと、すべて同じスタンスで話すようにしています。
こうやって種岡さんと話しているのも、同じような感じです。
――たしかに、裏表がほとんどないですもんね(笑)。
ひろゆき氏:だから、誰に対しても敬語だし、誰に対しても緊張しないし、思ったことをそのまま言っています。家族とか一部の友人に対してなら、態度も変わると思いますけどね。
それ以外は、全員、同じスタンスです。だから、一部の人に向けてのファンサービスをしません。つまり、「オフレコ発言」が存在しないんです。
だから、どうやっても炎上しようがないんですよね。たまに僕の記憶違いとかで「それは間違えてるぞ!」と揚げ足を取られることはありますけど、それはただの議論ですから。炎上とは違いますよね。
――ひろゆきさんの発言でネット上が荒れてるように見えることはありますけど、たしかに、他のインフルエンサーの炎上とは質が違う印象はあります。
ひろゆき氏:河村市長が金メダルを噛んだのも、その場のマスコミの笑いを取るためですよね。「こういう絵が欲しいんでしょ?」という好意でやったことが、全国から見ると、非常に不快だったという。
「ファン向けの顔」と「一般人向けの顔」には、必ず乖離が発生します。アイドルがライブでファンに向けてやってあげることは、一般の人にとっては嬉しくもなんともないことじゃないですか。手を振るとか、名前を呼ぶとか。そのズレがマイナスの方向に行くことを炎上と呼ぶんですよね。