「2021年もっともブレイクした人」と言っても過言ではない、ひろゆき氏。
彼自身、今のブームをどのように捉えているのか。どのような戦略があったのか。
また、今後ブレイクするための条件は何なのか。
全7回にわたって、本人が自ら語る「ひろゆき徹底解剖」をお送りする。第3回目は、ネット上で起こる「炎上」と、それを起こさないためのコツについて聞いた。(構成:種岡 健)
「僕は間違ったことを言いますよ」
――前回、「炎上」について少し触れました。この現象について、分析していければと思うのですが。ひろゆきさんもたまに炎上していますよね。どう思っていますか?
ひろゆき氏:前の話でいうと、「専門性による正しさ」と「エンタメ性の面白さ」のバランスであって、僕はエンタメ寄りに話しているんですが、いかんせん記憶力が悪いんですよね。
だから、あらかじめ「僕は間違ったことを言いますよ」「鵜呑みにしちゃいけませんよ」と繰り返し言っています。何度もアナウンスしています。「論破なんてしないほうがいい」「ひろゆきのマネはしないほうがいい」とも何度も言っています。
――それが伝わっていない人が多く現れてしまっていますよね。
ひろゆき氏:僕を専門家扱いしている人ですね。「ひろゆきが言っていたんだから間違いない」と、エビデンスのように使われると、かなりマズいですよ。頭のいい人がやることじゃないですよね。
正しくは、「ひろゆきがこんな面白いこと言っていたんですけど……」という使い方で僕の名前を出すべきですよ。「東スポの見出し」とか「ムーの記事」とかと同じ扱いで(笑)。
――そういうスタンスなんですよね。あくまでエンタメだという。
ひろゆき氏:だから、エンタメの中でふざけたことを言っても許されるじゃないですか。そういう意味では、僕の炎上は炎上ですらないんですよ。
つまり、「これ絶対に正しいから信じてください」と言ってデマや不適切な発言をするから問題になるんであって、初めから「僕は間違えますよ」と言っているわけだから、そこになんの悪意もないんです。
悪意のない僕に対して、「けしからん!」「くだらない!」と言っている人って、東スポの見出しに怒っているようなものですから(笑)。怒っているほうがバカらしくなるんですよね。
だから、まずは「炎上だ」と騒ぐ前に、その人自身が勘違いしていることに気づくべきです。
――完璧な予防線ですね(笑)
ひろゆき氏:予防というか、本当にそうですからね。僕の動画は「切り抜き」によってエンタメ的に拡散されていきますよね。だから、常に「切り抜き」のリスクが隣り合わせにあります。すべての炎上は「切り抜き」によって起こっていますからね。