プレゼンテーションをしているのにズボンをはいていない。出張で乗るはずの飛行機が誘導路を移動しているのに、まだ自分は搭乗ゲートに向けて走っている。初めての職場の上司がここで何をしているんだろう。こんな夢を見るのはあなただけではない。さまざまな境界線が消え、燃え尽きる人が増える中、仕事の夢を見るようになったという人は多い。新型コロナウイルスの流行が始まってからは特にそうだ。幸いにも、夢は問題解決に役立ったり、キャリアや自分自身について気付きをもたらしたりすることもある。「夢はいつもと違う脳の状態で思考することだ」とハーバード大学心理学講師のディアドラ・バレット氏は言う。目が覚めているときに心配していることや自分にとって大事なことは何でも夢に出てくるという。同氏の2020年の著作「Pandemic Dreams(パンデミック下の夢)」は9000を超える夢の調査に基づいている。