「思考停止語」を使うほど
思考力は低下する
小宮コンサルタンツ代表
ビジネスの場では、相手と論理的に話をすることが重要です。論理にきちんと沿って、それぞれの意見を具体的に述べてこそ、話し合いを通じて思考を深めることができるからです。
しかし、残念ながら多くのビジネスパーソンは論理的に話した“つもり”になっているだけです。その主な原因は、「思考停止語」を多用していることにあります。それではビジネスパーソンに必須の「思考力」も上がりません。
思考停止語にはいくつかのパターンがあります。
まず、反論のしようのない言葉。「お客さま第一」「一歩踏み込む」。こういう言葉は言われた方は反論ができないため、「そうですね」と受け止めてしまいます。しかしこれらは思考停止語なので、「そうですね」で終わらせずに、ビジネスの役に立つように具体化する訓練が必要です。
例を挙げると、経営者や上司が「お客さま第一」と言う時は、続けてお客さまが求めるQPS(Quality〈品質〉、Price〈価格〉、Service〈サービス、その他〉)に落とし込んだ話ができるかどうかが重要です。お客さまが求める商品やサービスに落とし込むのです。