マイカーはここにきて、家計にとって持ち家と同じような役割を果たすようになっており、新たな機会と予測しづらいリスクの双方をもたらしている。中古車価格はここ1年に記録的な水準に跳ね上がっており、直近の公式データによると、上昇ペースは24%に達した。車の買い手にとっては痛い話だが、あまり語られていない裏の事情もある。実のところ、現在は車の所有者になる好機だ。米国の自動車ローンは住宅ローンと似ているが、通常なら両資産の動向は異なる。住宅価値は値上がりする一方で、自動車の価値は値下がりすることが多い。そのため、自動車保有者は往々にして、車の価値を上回るローン残高を抱える「ネガティブエクイティ」の状況に陥る。これは住宅保有者にとっては(貸し手にとっても)極めて頭の痛い問題だが、車の所有者にとってはほぼ当たり前の状況と言える。普通は車を買い替える時に、現金か追加の借り入れでその差を相殺することが多い。
中古車は家と同じ、当面はカネのなる木
車を所有する好機だが、リスクもある
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