ビットコイン写真はイメージです Photo:PIXTA

ビットコインが熱い。ここ1カ月で50%も値上がり、10月20日には1ビットコインが一時6万6000ドル(約750万円)を付け、最高値を更新した。誕生から12年、今年はテスラがビットコイン市場に参入したり、中国で禁止されたり、中南米で法定通貨になったりとニュースになる機会が多く、市場という観点からも節目になると思う。この機会に、あらためて状況を整理し、ビットコインが果たして投資に役立つのか分析もしてみた。(トリオアセットマネジメント株式会社代表取締役 奥村 尚)

ビットコインの
仕組みとは

 ビットコインは、2008年にサトシ・ナカモトを名乗る人物がその計算の仕組みに関する論文をネット上では発表したことで知られるようになった。2009年にナカモト氏とハル・フィニー氏の間で初のビットコイン取引が行われたので、この年を誕生としているようだ。

 これは同時に世界初の仮想通貨の誕生でもある。仮想通貨は簡単に言うとネット上で流通する通貨である。モノを買ったり送金することができるという点で、円やドルのような通貨と同じだ。

 電子マネーEdyや楽天ポイントとも似ているが、Edyのように事前にチャージをしたプリペイドとは異なるし、楽天という企業の信頼を背景にしない。使える場所に特定経済圏が指定されているわけでもなく、1ポイント=1円という固定価値を保証されてもいない。