マッキンゼーで叩き込まれた「問い」の力Photo:PIXTA

元マッキンゼーで、現在は経営者へのエグゼクティブコーチング、人材戦略コンサルティングを行う大嶋祥誉氏が、新刊書『マッキンゼーで叩き込まれた「問い」の力』を上梓。本書からの抜粋で、状況を突破するための最強の問題解決法「問い」思考について紹介します。

前提の枠を取り払って
あえて大きな問いを立ててみる

 前回説明したプロアクティブな問いと同時に、初めての仕事や、新しいアイデアを出そうとするときに試みてほしいのは、「あえて大きな問いを立ててみる」ということです。

 今の世の中で「当たり前」「常識」「考えるまでもない」とされていることが、本当に正しいとは限りません。そうした「当たり前」の前提に知らず知らずに縛られてしまっていることで、本質的な問題が解決できなくなってしまっていることも少なくありません。

 そうした物事に対して「健全な疑い」の問いを立てられるようになると、それだけでも発想は開けていきます。なぜなら、多くの人が「当たり前」と思っていることは、それだけ新たな発想をする人が少ないので、そこに潜在的なチャンスが埋もれているからです。したがって、あえて「大きな問い」を立てて考えてみるのも、前提の枠を取り払って新たな可能性に出会うために有効です。

 一つ例をあげましょう。