禅やマインドフルネスによるメンタルヘルス向上の普及に精力的に取り組む、精神科医で禅僧の川野泰周氏が、新著『半分、減らす。』を上梓。同書からの一部抜粋で、生活すべてにおいて1/2を心がけることで、ストレスが減り生産性も上がる「シンプル生活術」を指南する。
メンタルヘルスの悪化は
薬だけでは解決しないことも
いま、「マインドフルネス」が世界的に注目を集めていますが、マインドフルネスとは、ひとことでいうと、「禅やブッダの教えを源流とする、心を整える手法」です。
さまざまな瞑想法を用いて、「いま」「ここ」に意識を置くことで心身の充実度、健康度を高めるものです。
現代人には「やらなければいけないこと」がたくさんあります。
仕事、家事、育児、介護、さらには地域の活動など、目の前にやらなければいけないことがいつも山積していて、とにかく毎日が忙しい。
とくに私たちが暮らす日本では、多忙をきわめる人が多いことも指摘されています。
そうした種々雑多な物事に追い立てられ、心は休む暇がありません。