「3D」がクセになっている人は、
会話の出だしからものすごく損をしている

「3D」を止めると「現状そのもの」が大きく変わる!イラスト: ナカニシヒカル

 これでは、いいアドバイスをもらえることなど、ほとんどなくなってしまうでしょう。だって一生懸命あなたのために考えたって、無駄なんですもん。適当に「あーそうだね。仕事しんどいよね。わかるー」と流して答えていたって結果は一緒なのだから、相手は真剣にあなたのことを考えなくなります。

 相手もあなたと同じ人間です。いやにもなるでしょう(あなたも真剣にアドバイスして、「でも」と言われたら相手のことをこれからも真剣に考えようと思えますか? 私は思えません)。

 だから「3D」がクセになっている人は、本当に会話の出だし一発目からめちゃくちゃ、ものすごく損をしているのです。私は患者さんによく言います。

「私たち精神科医はあなたがどれだけ否定し続けても、あなたからしんどい、どうしようと言われる限りアドバイスを続けられます」

 つまりこれは逆を言えば患者さんでもない、友達からの話しかけであれば精神科医として接していませんから「あっそ、ふーん」と返しかねないよ、という話です。

 誰だって、自分の言うことをことごとく拒否してくる人と、真面目に話なんてしたくないでしょう。否定し続ける人としゃべっていても楽しくないですから。

 それで「3D」の多い人は、仕事のことでもプライベートのことでも改善する機会を失い、ますます現状の不満を増長させているわけです。この堂々巡りからは、一刻も早く抜け出したほうが絶対得! だと思います。