欧州連合(EU)とベラルーシの境界地帯での移民流入を巡る行き詰まりは、長期化する「いたちごっこ」になりつつある。ポーランド東部の国境地帯に押し寄せた移民希望者らは、彼らを追跡するために送り込まれた何千人もの兵士から逃れるため、小グループに分かれて行動するようになった。ポーランドの兵士は、国境地帯の深い雪に埋もれた森の中をパトロールしている。流入する移民を探し出すために強化された24時間態勢の取り組みの一環だ。ポーランド政府は、ベラルーシがこうした人々をEUに流入させることを画策したとみている。他の兵士たちは木々の陰に隠れて、移民を密入国させる疑いのある車両がわき道を通り抜けないよう監視している。ビャウォビエジャ自然保護区の中を軍のトラックが走り抜け、上空ではドローンとヘリコプターが音を立てて飛行している。同保護区は、欧州に残された数少ない原生林で、その中をバイソンやイノシシが歩き回っている。