「ピロー・スライド」をご存じだろうか。まるで雲の上を歩いているようだと話題になった室内用サンダルで、2021年のヒット商品の一つ。あなたも履いてみたい? あるいは懐疑的に思うかもしれない。他の人々には驚異的な履き心地だったとしても、「私の」好みや足の形は他人とは違っているからだ。人々はある商品が自分より他人にぴったり合うと思い込む傾向がある。筆者と同僚が数千人を対象に行った15の調査で分かった。さまざまな商品(保湿剤、グラノーラバー、カレンダー、オンライン授業など)について、人々は自分自身より他人に大きなプラス効果をもたらすと考えていた。その結論は、比較する相手が誰であっても(家族でも同僚でも著名人でも)変わらなかった。誰を頭に思い浮かべるかに関係なく、このバイアス(先入観)は明らかだった。
消費者心理の意外な事実 新商品成功の鍵か
自分より他人にぴったり合うと思い込む傾向
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