米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は30日、インフレ加速や景気過熱を巡る懸念がくすぶる中、12月半ばに開催する次回会合で、資産買い入れの段階的縮小(テーパリング)の加速について検討する考えを示した。パウエル氏は30日、ジャネット・イエレン財務長官と共に出席した上院銀行委員会の証言で、「インフレ高進のリスクが高まっている」と述べた。FRBは前回11月の連邦公開市場委員会(FOMC)で月額1200億ドル(約14兆円)のテーパリング開始を決めた。11月と12月は資産購入額を150億ドルずつ縮小する計画だ。このペースで行くと、債券買い入れは来年6月に終了する見通し。FRBは資産購入が終わってから事実上のゼロ金利政策を解除したい意向だ。