コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はすかいらーくホールディングス、サイゼリヤなどの「ファミリーレストラン/カフェ」業界の4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
すかいらーくHD、ロイヤルHDが
前年同期比減収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のファミリーレストラン/カフェ業界4社。対象期間は21年6~9月の直近四半期(サイゼリヤ、コメダホールディングスは21年6~8月期、その他2社は21年7~9月期)としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・すかいらーくホールディングス
増収率:マイナス15.6%(四半期の売上収益629億円)
・サイゼリヤ
増収率:8.2%(四半期の売上高312億円)
・ロイヤルホールディングス
増収率:マイナス2.4%(四半期の売上高202億円)
・コメダホールディングス
増収率:7.8%(四半期の売上収益82億円)
ファミリーレストラン/カフェ業界の4社では、すかいらーくホールディングス、ロイヤルホールディングスが前年同期比で減収、サイゼリヤ、コメダホールディングスが増収となった。
特にすかいらーくホールディングスは前年同期比で2桁の大幅減収となっている。この要因は何だったのか。次ページではデータを交えて詳しく解説する。