持ちすぎると「個」が埋もれてしまう

それに、そもそも「数が多いほど、幸せになる」という考えを疑ったほうがいい。

僕は『ぜんぶ、すてれば』なんて本を出すくらいだから、とにかく身軽でいたい。

持ち物を増やし、肩書きやお金や支持者の数をどんどん膨らませるにつれ、寄ってくるのは数字目当ての人ばかり。

その人の「個」ではなく、数字に引き寄せられる人しか寄って来なくなると思います。

挙げ句の果てに、奪われるかもしれない。

持ち過ぎると「個」が埋もれ、失われてしまうんです。

外側の数字ではない、内なる「個」を磨くことに集中したいものです。

(本原稿は、中野善壽著 『孤独からはじめよう』から一部抜粋・改変したものです)