英イングランド銀行(中央銀行)は16日、主要政策金利を0.1%から0.25%に引き上げることを決定した。新型コロナウイルス禍が始まって以降、世界の主要中銀として初めて利上げに踏み切った。金融政策委員会(MPC)が8対1の賛成多数で利上げを決めた。労働市場の力強さを踏まえると、インフレ抑制には資金調達コストの上昇が適切だと判断した。ただ、英国では新型コロナの変異株「オミクロン株」による感染が急増しており、クリスマス休暇に向けて新たな制限措置が導入されている。15日の感染者数は7万8610人と、1日当たりの感染者数としては過去最多を記録した。金融政策委員の大半は、オミクロン株は懸念材料だが経済への影響は予測できないとし、変異株の出現を理由に先送りすることは適切ではないとの見方を示した。