コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は第一生命ホールディングス、かんぽ生命保険、T&Dホールディングスの「生命保険」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
第一生命HDは増収
かんぽ生命、T&Dは減収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の生命保険業界の3社。対象期間は21年7~9月期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・第一生命ホールディングス
増収率:15.8%(四半期の経常収益1兆8202億円)
・かんぽ生命保険
増収率:マイナス7.6%(四半期の経常収益1兆5610億円)
・T&Dホールディングス
増収率:マイナス7.2%(四半期の経常収益5377億円)
生命保険業界の3社は、第一生命ホールディングスが前年同期比増収、かんぽ生命保険、T&Dホールディングスが減収という結果になった。増収率の面で3社の明暗が分かれた要因は何だったのか。
次ページで詳しく解説するとともに、各社の増収率の推移も併せて紹介する。