2021年日本を揺るがした4つの「ジェンダー平等」問題、1年で社会はどう変化?写真はイメージです Photo:PIXTA

時には大きな炎上のきっかけとなるジェンダーにまつわる問題。2022年を迎えるにあたって、2021年の「ジェンダー」関連ニュースを振り返ってみたい。(フリーライター 小川たまか)

「ジェンダー平等」が新語・流行語大賞トップテン入り

 先日、2015年に大手新聞社のツイッター公式アカウントの投稿を偶然見つけて驚いた。ある女性の助教授へのインタビュー記事をシェアする投稿だったのだが、その女性助教授について「モデル級に美しい〇〇さん!」と紹介していたのだ。

 当時は特に批判の声は上がっていなかったが、これが今なら確実に「彼女の仕事とは関係ない外見についてわざわざ言及する必要があるのか」「ルッキズム(外見至上主義)だ」といったリプライや引用RTがつき、賛否両論が繰り広げられていたはずだ。

 そう思うと、2010年代後半からの数年間での社会意識の変化は著しいものがある。「ジェンダー」や「多様性」といった言葉も、ほんの数年前に比べて聞く回数が格段に増えた。個人でも、過去の自分の考え方からの変化に気づいて驚く人もいるのではないか。

 2021年の「ユーキャン新語・流行語大賞」では「ジェンダー平等」がトップ10入りし、10月の衆院選では「ジェンダー」にまつわる報道が全回比43倍だったとも報じられている。このような盛り上がりにバックラッシュ(平等の推進や地位向上などに対して反発する動き)はつきものではあるが、それでも社会は少しずつ変わっているのだろう。

 というわけで、2022年を迎えるにあたって、2021年の「ジェンダー」関連ニュースを振り返ってみたい。