台湾では中国の共産党政権に対する反発から、多くの市民が自身のアイデンティティーを中国人とは見なさなくなった。中国からの圧力が一段と強まる中、ここにきて言語の上でも中国と別の道を行こうとする機運が高まっている。3児の母であるララ・シンさん(35)はそれを実践する一人だ。彼女は昨年の冬から、台湾や中国で最もよく使われる標準中国語(マンダリン・チャイニーズ)を話すのを避け、子どもたちとはもっぱら台語(タイギ)と呼ばれる台湾福建語で会話している。「母語を話すことは、(攻勢を強める中国に対抗する)最も有効なワクチンだ」とシンさんは言う。台湾の親たちの間には、子どもを地元の言葉になじませ、同時に親たち自身も地元の言葉で話す能力を磨くことが、中国の権威主義的な影響力に抵抗する一つの形だという考え方が一部で広がっている。
台湾の現地語、意外なリバイバル 中国に反発で
台湾の親たちの間で子どもに台湾福建語を学ばせる機運高まる
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