最初に、新型コロナウイルス検査で陽性となる従業員が出た。その後、変異株「オミクロン株」がロンドンを襲い、予約キャンセルの波が押し寄せた。アレックス・ソープさんは翌週にはクリスマスを待たずに経営するワインバー「161カークデール」の営業を休止し、再びロックダウン(封鎖措置)モードに入ることを決めた。前回のロックダウン時と同様、宅配とテークアウトに再び切り替えたソープさんは「現時点では、いずれにしてもロックダウンと同じような状況だ」と語った。オミクロン株の拡大で1日当たりの新規感染者数が連日過去最多を更新している英国では、家に閉じこもる人が増え、休業に踏み切る飲食店もある。ただ、これまでのロックダウンと異なり、政府はまだ外出禁止を求めていない。新型コロナに感染してクリスマスに自己隔離せざるを得なくなることを恐れ、人々は自らの意思で外出を控えている。