米国では、ホワイトカラー従業員も時間給労働者と同様に賃金が大きく伸びている。背景には、雇用市場の活況とインフレ圧力があり、ウエーターや倉庫係などの労働者の賃金も上昇している。連邦政府のデータによると、2021年末に向けて米国のホワイトカラーの賃金は過去20年近くで最も速いペースで上昇している。一方で、インフレ率は年率で約7%と39年ぶりの高水準となっており、物価上昇で実質賃金が下がる可能性もある。連邦政府のデータによると、7-9月期の民間部門の全労働者の賃金は前年同期比4.6%増となり、サービス業や小売り・ホスピタリティー業などで最も大きな伸びを示した。管理職や金融職などの賃金上昇率は3.9%で、全体の上昇率よりは低いものの、これらの職種では2003年以降で最も速いペースで伸びた。