中南米は、一時は新型コロナウイルス感染症による死者が多くホットスポットと呼ばれたが、今やワクチン接種率は米国をはじめとする世界の大部分を上回っている。供給の懸念が緩和され、他地域を混乱させているコロナウイルスの新しい変異種の流入阻止に保健政策担当者が奔走したことが背景にある。中国、欧州、米国のワクチンを利用し、南米の人口の約62%が2回の接種、または1回接種型のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製ワクチンの接種を終えた。英オックスフォード大学の研究プロジェクトであるアワー・ワールド・イン・データによると、2回接種した割合は欧州で60%余り、北米では56%、アジアでは54%。これらを上回っているのはオーストラリアだけだ。